NEGLEX 2534 RCAケーブル 自作

PCに取り付けたONKYOのボード(SE-90PCI)とデジタルアンプというシステムでの使用を前提に、NEGLEX2534を用いたRCAケーブルを製作した。アンプはカマデンのTA2020キットをベースにしているが、通常のスイッチング電源を使用する小型のものではなく、重量級のトランスを大きめの金属ケースに収めた自作アンプだ。このアンプと各種スピーカーを結ぶケーブルには、NEGLEX2534を意識して、同じく業務用のカナレ4S8(3.5m)を選択した。前提とするシステムが音源をCDではなくWAVとし、それをTA2020で増幅、スピーカーへ出力するというシンプルな構成なので、音質の調整をケーブル類に頼ることになる。

ケーブルの製作にあたっては、デジタル機器同士の接続ということで多少堅めの音が予想されたが、あえて業務用ケーブルを用いることにした。業務用ケーブルの特徴として、よくフラットな特性が強調されるが、オーディオ用途では実特性がフラットだと、聴感上ではハイとローが強調されたいわゆる「ドンシャリ型」になることも少なくない。ベルデンの(BELDEN)8412という選択肢もあったが、アナログ機器での経験上ベルデンは少しワイルドな印象があるため、今回はモガミ(MOGAMI)のNEGLEX2534を採用した。ピンプラグはよく使われるカナレのものではなく、店頭で見つけたより重量のあるプラグを採用した。ブランドは不明だが厚みのある金属製ボディで質感も良い。ハンダには普段使い慣れたKester44を使用した。ふだんRCAケーブルを製作する際は便宜上100cmを基準にしているが、今回は設置場所の関係で140cmという長さのケーブルになった。作業工程を以下に簡単に示す。

RCA cables with NEGLEX 2534

1)まずは芯線の被覆を行う。今回は片側グランド構造のケーブルなので、もう一方のシールド線は完全に除去する。各線の撚りは時計回りに統一した。2)次に各線をハンダ付けする。ハンダにはKester44を用い、量は最小限に抑えながら各線と端子を密着、固定する。3)最後にあらかじめ通しておいた熱収縮チューブを取り付ける。チューブの収縮には大き目のヘアドライヤーを使用し、取り付けにはシンプルな方法を用いることにした。4)完成品の外形。ピンプラグはブランド品ではないが、重量もあり頑丈で質感もよい。

製作に当たり、ケーブルは片側グランド構造として「NEGLEX 2534 MICROPHONE CABLE MOGAMI JAPAN」と印刷されているうちのNEGLEXの文字がある側のシールド線をコールド側に落とすようにした。シールド線や芯線はすべて時計回りにネジってからハンダ付けしているが、ネジらないほうが音質にはよいという意見もある。ここでは経年に対しての耐久性を重視し、あえて撚りを加えた。芯線と端子とは圧着ハンダで密着させるが、その際ハンダを最小限の使用量に止めることが重要。最後に端子部分を覆うように熱収縮チューブを取り付けて完成となる。NEGLEX2534の芯線は「架橋ポリエチレン絶縁体」という皮膜材質が使われているが、これは適度な柔らかさをもちながらも熱にはたいへん強く、作業の大きな助けになった。

実際に使用してみての感想だが、予想していたより音が細やかであるというのが第一印象だ。業務用ケーブルということで、太めで存在感のある音像と多少肌理の荒い質感を予想していたが、実際には細部の見通しがよく質のよい「カマボコ型」を想起させる音質だ。繊細な音場を構築するが音が全体的に多少曇りがちになるNHT等の密閉型スピーカーでは、このケーブルがそうした欠点をよくフォローし、ボリュームを上げた際にも荒げることなく、低、高音部ともに切れ味や見通しの改善が確認できる。BOSEをはじめとするいくつかのバスレフ型の小型スピーカーでは、ボリュームを上げた際の騒々しさが改善され、低音部の量感を犠牲にすることなくクリヤーさが増す。このシステムがデジタルソース再生時に時々見せる荒々しさを、今回製作したNEGLEX2534ケーブルがよくフォローしてくれているようだ。

ONKYOオーディオボードSE-90PCIカナレ4S8ベルデンの(BELDEN)8412モガミ(MOGAMI)のNEGLEX2534Kester44BOSE

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